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北海道文学を中心にした文学についての研究や批評、コラム、資料及び各種雑録を掲載しています

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見逃しミーハーシネマ館  1999〜2003
 なんというか、映画に嵌まっていた頃に、ビデオも借りまくっていた。

 ビデオ・グラフィティ・ノート 2000-2   17~32  

*<17>「サンドストーム」
ロドニ・マクドナルド監督。マイケル・マドセン。チャド・マックィーン。
 1997年米国。
 北イラクの不穏な動きに米軍が出動。フセインのコピーのような軍事クーデター勢力と戦う。CNNの宣伝放送のカリカチュアも出てくる。しかし、なんともテレビ映画のコンバットほどの迫力も人間ドラマもない。食い足りなさが残る。

*<18>「クリッター2」
ミック・ギャリス監督。スコット・グライムス。ドン・オッパー。バリー・コービン。
 1988年米国。
 さてあの毛玉怪獣が戻ってきた。というより地球に卵が残っていた。折しもイースター。卵探しゲームが始まったから、さあ大変。またおなじみのメンバーで町は大騒ぎ。毛玉軍団の「食べたい」合唱が壮観です。

*<19>「チャイルド・プレイ2」
ジョン・ラフィア監督。アレックス・ヴィンセント。ジェニー・アガタ。ジュリエット・グラハム。
 チャッキー君第2作。1990年米国。
 焼けて死んだはずのセルロイド人形のチャッキーはおもちゃ会社の手で甦った。一方、アンディは里子に預けられたが。チャッキーはアンディを探し危機が迫る。アンディは相変わらず理解されないし、チャッキーはタフだし。2倍怖い。2倍楽しめるってのも嘘じゃないかな。

*<20>「ジャンク・メール」
ポール・シュレットアウネ監督。ロバート・シャーシュタ。アンドリーネ・セーテル。
 1996年ノルウェー。
 手紙は捨ててしまう。鍵を手にして勝手に女性の家に入ってしまう。でも自殺しかけた女性を助ける。ちょっとイカれたポストマンの物語。
 ヒロインは補聴器を付けた洗濯屋の女の子というのも異色か。新鮮な感覚が光っている。

*<21>「ザ・プレイヤーズ」
アイス・キューブ監督。リサ・レイ。ジェイミー・フォックス。バーニー・マック。
 1998年米国。
 ショーダンスの「ザ・プレイヤーズ・クラブ」に働くことになった黒人女性。預かった彼女のいとこもクラブに勤めることに。金を稼ぐことと、危険な誘惑と、大学生活。たくましく生きるブラック・ピープルたちの日々。出演者はほとんど黒人というユニークなキャストで教訓的?

*<22>「日本黒社会」
三池崇史監督。北村一輝。竹中直人。大杉蓮。田口トモロヲ。
 中国帰還者の子弟や上海からの渡来者を主人公に日本社会のひずみの底辺で生き急ぐ若者たちを描く。センターを出た青年たちは新宿へと集まる。そこで見たものは弱者を弱者が食うという生存競争の苛烈さだった。
 痛いほどの友情を育みながら彼らは別天地ブラジルで生き直すことを夢見る。そのためには、やはり仲間を襲うことだった。
 「皆月」で荒ぶる感性を見事に演じきった北村一輝がその才能を先行して示している。やはりただ者ではなかった。

*<23>「裸足のピクニック」
矢口史晴監督。芹川砂織。Mr.オクレ。梶三和子。あがた森魚。泉谷しげる。
 日本一不運な女子高生の物語。電車の不正定期使用がばれてからというもの次から次へとアクシデントが続く。幸せってなんだ。建前の裏にある本音を描き出していく。

*<24>「クリッター3」
クリスティーン・ピーターセン監督。ドン・オッパー。エイミー・ブルックス。レオナルド・ディカプリオ。
 1991年米国。
 おなじみ毛玉怪獣シリーズの第3弾。今度はオンボロアパートで大暴れ。あっれれれ、レオナルド・ディカプリオじゃん。なかなかの子役ぶり。

*<25>「チャイルド・プレイ3」
ジャック・ベンダー監督。ジャスティン・ワーリン。ペリー・リーヴス。ジェレミー・シルヴァーズ。
 1991年米国。
 殺人鬼の化身となったチャッキー人形シリーズ第3作。アンディは16歳。陸軍学校の訓練生となった。しかし3たび甦ったチャッキーが士官候補生のタイラーをねらう。戦争ゲームが実戦に化けたりいつもながら大騒動。ちょっと大人になったアンディも恋を感じたりして。それなりに子供も大人も楽しめます。

*<26>「クライム・シンジケート」
ネルソン・マコーミック監督。ウィリアム・フォーサイス。ロバート・ダヴィ。マリア・コンチータ・アロンゾ。
 1998年米国。
 ラスベガスでカジノを持とうとした男を襲った不運。
 店を開いた日にコロンビア人の男が大暴れ。彼を殺してしまった。
 このため、捨てたはずのマフィアとの関係、シンジケートとの確執が始まった。
 男は結局、店を捨て妻と娘とお生活を選ぶ。
 なんか実話らしいが、男の美学がやや臭い。

*<27>「ケープ・フィアー」
 マーティン・スコセッシ監督。ロバート・デ・ニーロ。ニック・ノルティ。ジェシカ・ラング。ジュリエット・ルイス。グレゴリー・ペック。
 1991年米国。
 刺青姿のデ・ニーロが凄い。14年ぶりに出所したレイプ男マックスが憎き弁護士ボーデンを付け狙う。愛人、探偵、妻、娘に魔手が伸びる。おお、以前テレビで見ていることがわかった。
 デ・ニーロってのはなんとも凄い役者だと改めて痛感した。62年に作られた「恐怖の岬」という作品をリメークしたのだそうな。

*28>「悪魔の毒々モンスター」
マイケル・ハーツ&ロイド・カウフマン監督。アンドリュー・マランダ。ミッチェル・コーエン。マーク・トーグル。
 1984年米国。
 スーパー・カルト・ホラー・ムービー。
 いじめられっ子のメルビンが有害物質ドラム缶に転落。醜く大きなモンスターになってしまった。しかし、彼は正義の味方。モップを手に不良退治に活躍するが。有毒廃棄物から生まれたモンスターがこの世に毒をまき散らす人間をやっつける。
 皮肉たっぷりに現代社会を撃つ。目の不自由な女性との恋も芽生えて町も市民もハッピーエンド。このセンスはやはり凄いなあ。

*<29>「地下鉄のザジ」
ルイ・マル監督・脚本。カトリーヌ・ドモンジョ。フィリップ・ノワレ。カルラ・マルリエ。
 1960年フランス。
 10歳の少女ザジが田舎から汽車に乗ってパリにやってきた。彼女が見たいのは「メトロ」。だが、ストライキのために見られない。ガブリエル叔父さんと見物に出かけたが、にぎやかな出来事ばかり。結局、ザジは地下鉄を見なかった。だけど、ちょっとだけトシを取ったというのだ。 楽しく新鮮でコミカルなパリ案内。

*<30>「クリッター4 ファイナル・ウォーズ」
ルパート・ハーベイ監督。ドン・オッパー。テレンス・マン。ブラッド・ドゥーリフ。
 1992年米国。
 毛玉怪獣クリッターとの最後の戦い。残った2個の卵をチャーリーは宇宙船で送り出したが、自分も一緒に乗ってしまった。そして50年後、通りがかった宇宙船が発見したことから騒ぎが始まる。
 今回はクリッター君は今ひとつ活躍せず、物足りません。その分、人間ドラマっぽくしたのでしょうが、なんともしまらないままジ・エンド。

*<31>「キャリー」
ブライアン・デ・パルマ監督。シシー・スペイセク。パイパー・ローリー。ジョン・トラボルタ。
 1976年米国。スティーブン・キング原作。
 超能力少女もの数あれど、1番はやっぱりキャリーでしょ、ってわけでビデオ再見。おやトラボルタも出ていたんだ、懐かしいわい。
 キャリーはぱっとしない女の子。でも念動力って才能がある。派手派手のセクシーギャルたちにバカにされっぱなし。でも卒業パーティーにカッコイイ男の子に誘われて出ることになった。しかし、それは陰謀だった。そして会場でご存じ大パニックが始まることとなる。
 こりゃ永井豪センセーくらいだな。この大カオスに行けるのは。キャリーの母親は夫に逃げられ宗教オタク。なるほどそれが伏線だったか。最終的には親子のコミュニケーション不全が浮上する。青春ホラーにして70年代グラフィティだ。純情な不美人の女の子を怒らせると怖い。バカ女たちは今風でもある。傑作だな。

*<32>「男たちの挽歌」
ジョン・ウー監督。チョウ・ユンファ。レスリー・チャン。ティ・ロン。
 1986年香港。
 偽札組織に属する兄と香港警察の刑事の弟。
 そして2人を大切に思っている2丁拳銃の任侠者。この3人が裏切り者の組織幹部と対決していく。ほとんど小林旭か高倉健さんの世界。兄弟仁義が熱く重く渾身の力で描かれる。軽快なテンポ。炸裂する銃撃戦。監督の演出のうまさが際だっている。
 世界的にヒットした理由がよくわかる。それにしてもレスリー・チャンは太川陽介にそっくりだったんだ。

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