見逃しミーハーシネマ館 1999〜2003
なんというか、映画に嵌まっていた頃に、ビデオも借りまくっていた。
ビデオ・グラフィティ・ノート 2000-6 81~96
*<81>「バーバレラ」
ロジェ・バディム監督。ジェーン・フォンダ。ジョン・フィリップ・ロー。マルセル・マルソー。
1967年仏=イタリア=米国。
未来の地球。大統領の命令を受けたバーバレラは行方をたったデュラン・デュランを探す旅に。しかし、待ち受けていたのはセックスの変人たちばかり。ああ、そういっていいのかな。天真爛漫な快楽の達人こそ地上に平和をもたらすって物語かな。この手の映画はコスプレやディテールこそがすべて。徹底的に凝りに凝っています。そして美しいバーバレラが無知の知を見せていくのが最高ですね。
*<82>「デッドマンズ・カーブ」
ダン・ローゼン監督・脚本。マシュー・リラード。マイケル・バンタン。ケリー・ラッセル。
1998年米国。
学生寮の同室の学生が死んだら、残りのものにはオールAが与えられる。そこで、学生同士の騙し合いが始まる。死んだはずの男が消え。つるんだはずの仲間が自分を犯人に仕立て上げようとして。女友達は裏切ってしまい。なかなか小さなひねりが効いていますが、今ひとつ面白くない。主役がだれなのか。
なんか脚本のせいなのか。
*<83>「100万回のウィンク」
ディーン・パリーゾー監督。ドリュー・バリモア。ルーク・ウィルソン。キャサリン・オハラ。
1998年米国。日本未公開。
女房持ちの男の子供を身ごもってしま女性サリーを襲うトラブル。煮え切らない男は突然、ヘリコプターのいたずらによる事故で死んでしまう。彼女は偶然、無線の混信でその時のやりとりを聞いていた。事件をかぎつけられたと思ったアンガス、ドリアン兄弟が彼女に近づくが。人間関係が意外なところで絡み合っているのはアメリカの田舎ならではか。
サスペンスとしてもラブ・コメとしても中途半端。それに、ちょっと退屈なのでヒットしなかったのかしら。ドリュー・バリモアのリベンジ成功で、新作ビデオの仲間入りってところか。音楽はクリス・アイザック「バッド・バッド・シング」がメーン。印象がほとんど「アイズ・ワイド・シャット」でした。
*<84>「パパラッチ」
アラン・ベルベリアン監督。バンサン・ランドン。パトリック・ティムシェット。イザベル・アジャーニ。
1998年フランス。
ダイアナ妃の事故で一躍話題になったパパラッチ。パパラッチに撮られた1枚の写真がもとで、仕事をクビになったフランク。そこで、抗議に行った出版社でひょんなことからパパラッチのミシェルの助手に。最初は戸惑っていたが、だんだんはまりミイラ捕りがミイラに。一方、ミシェルは自己嫌悪を感じ始めていく。ハードにスキャンダルを追うゴシップカメラマンの世界を紛れ込んだ一人の凡人を補助線に鮮やかに描き出した。
それにしても一流スターも友情出演というところが面白い。
*<85>「ピクチャー・パーフェクト 彼女が彼に決めた理由」
グレン・ゴードン・キャロン監督。ジェニファー・アニストン。ジェイ・モアー。ケビン・ベイコン。
1997年米国。
ケイトは広告代理店に勤める28歳のキャリアウーマン。仕事ばりばりだが、どうも今ひとつ恋愛はうまくいっていない。そこで結婚式で写真を一緒に撮ったニックを婚約者に仕立てた。一方、そんな彼女の心の隙間を埋めるように好青年サムも現れた。仕事を取るか。どちらの男を取るか。さあて、彼女はどうするか、ってわけだ。
個人的には確かにジェニファーの役はイヤな女だ。しかも、あまりにもハマリ過ぎているのだなあ。彼はきっといやいや彼女を選んだような気がする。これって感想になってないか。ついでながらケビン・ベイコンの長髪はあまりいかさない。
*<86>「ミステリー、アラスカ」
ジェイ・ローチ監督。ラッセル・クロウ。バート・レイノルズ。ハンク・アザリア。
1999年米国。
アラスカの田舎町、その名はミステリー。この町が誇りとするのはアイスホッケー。スポーツ紙に紹介されたことからNYのプロとドリームマッチが実現する。そこに生まれるコミュニティーと人間のてんやわんや。
まあ、最終的には一種、ハッピーエンドになるのですが。ラッセル・クロウ。それにしても売れているなあ。だけど、映画が劇場未公開なのは地味だから? コメンテーターとしてマイク・マイヤーズ登場するのはご愛敬かな。
*<87>「TAXI」
ジェラール・ピレス監督。サミー・ナセリ。フレデリック・ディーファンタル。マリオン・コティヤール。
1997年フランス。リュック・ベッソン製作で大ヒットした。劇場で見て本当に面白かったのを覚えています。今回、ビデオで見ましたが、まあまあですね。ストーリーは本当に簡単ですね。2人コンビが3つ絡んでいるだけ。後は徹底的に走りにポイントを置いて作っているのがいい。
*<88>「ブラック・マスク 黒侠」
ダニエル・リー監督。ジェット・リー。ラウ・チンワン。アンソニー・ウォン。
1996年香港。
北の某国で人間を改造して無敵部隊を作る作戦が進められていた。しかし、その威力に恐れをなして研究途上でその701部隊は解体させられた。姿を消した生き残りの教官チョイは香港で司書としてひっそり暮らしていたが。麻薬密売を巡る抗争の中に、ほかの生き残隊員の影がちらついていた。
これってヴァンダムの「ユニバーサル・ソルジャー」でしょう。でもカンフーが凄い。「マトリックス」なんかも、こういうところから影響受けたんですね。ジェット・リー、香港でも小さい。でもスケールはでっかい。
*<89>「富江 Replay」
光石富士朗監督。山口紗弥加。窪塚洋介。松尾政寿。宝生舞。
ご存じ死にきれない女・富江。今回もしつこく復活しては、悪戯の神のようにかかわった人々を苦しめます。宝生舞ちゃんですが、菅野美穂ちゃんに比べると落ちます。なんか貧乏クサイのだなあ。今ひとつですね。
*<90>「IN DREAMS 殺意の森」
ニール・ジョーダン監督。アネット・ベニング。ロバート・ダウニー・Jr。エイダン・クイン。
1998年米国。
サイコ・サスペンスというのでしょうか。なんとも意味深な映画です。そして赤いリンゴに象徴される不安感で溢れています。ちょっとしつこいくらい。テーマは家族愛です。でもかなり我が儘です。悪夢は少女が囚われるというものですが、それが事実とパラレルに進みます。そして未来をも予言します。因果応報の結末はやや安易な気がしました。
*<91>「男たちの挽歌U」
ツイ・ハーク監督。チョウ・ユンファ。レスリー・チャン。ティ・ロン。ディーン・セキ。
1987年香港。
ご存じ香港版の任侠映画です。今回も2丁拳銃のチョウ・ユンファが大暴れします。にせ札作りの組織とそれと闘う男たち。クールに、ホットに暴れ回ります。日本刀が飛び出したり、なぜ主役だけ死なないのか。
かなりいい加減な展開ですが、圧倒的に説得力があります。レスリー・チャンはかわいい坊やという感じですが、なかなか色気があります。
*<92>「フリー・マネー」
イブ・シモノー監督。チャーリー・シーン。ミラ・ソルビーノ。マーロン・ブランド。ドナルド・サザーランド。
1998年米国。
ある町で、姉妹とできちゃった冴えない男2人。だが、父親は敬虔なクリスチャンにして残虐非道の刑務所看守長だった。奴隷同然の処遇から抜け出すため、一攫千金の列車強盗を計画する。一方、FBI捜査官役のミラ・ソルビーノは看守長の悪事を暴こうとしていた。強盗は成功するが・・。
なんとも悪漢コメディーというところか。マーロン・ブランドもチャーリー・シーンも遊んでいます。楽しい映画ではあります。
*<93>「アルナーチャラム 踊るスーパースター」
スンダルC.監督。ラジニ・カーント。サウンダリヤー。ランバー。
スーパースターのラジニ・カーントの大活躍。田舎の富豪の長男として尊敬されていたアルナーチャラム。だが、彼は本当は捨て子だった。いたたまれなくなってマドラスに出た彼は、実は大金持ちの一人息子だった。だが、遺産を活用できるようになるには3つの試練が待ち受けていた。
相変わらずにぎやか。派手。めくるめくマサラムービーの世界。ちょっと、飽きる部分もあるのですが、パワーは最高です。
*<94>「ロリータ」
エイドリアン・ライン監督。ジェレミー・アイアンズ。ドミニク・スウェイン。メラニー・グリフィス。
1997年米国。
ウラジミール・ナボコフの問題小説の映画化。
少年期の体験がもとで、少女に愛を感じてしまう中年男ハンバート教授。彼とドロレス=ロリータとの愛。そして一人の作家が登場してくることで、密接な関係は崩れてしまう。つまり彼もまたロリコンだったのだな。たぶん。当然、三角関係は悲劇になる。
いやあ、気持ちはよくわかるよ。だけど、そちらの方面は関心ないんだ。あっしの場合。娘っ子は別の世界の生き物なのに、おやじが魔界に入ればみじめでしょう。その意味でよくできた作品と思います。
*<95>「アゲイン 男たちの挽歌V」
ツイ・ハーク監督。チョウ・ユンファ。アニタ・ムイ。時任三郎。
1989年香港。
1974年解放軍が攻勢を強めているサイゴン。マークはそこで謎の女チョウに会う。彼女に助けられ、香港へと脱出するが、ホンという彼女の昔の恋人であり、ギャングのボスが登場して事態は一変。マークとマイケルのコンビは次から次に危機に見舞われる。
ベトナム戦争末期のサイゴンの混乱を背景に男たちの熱い闘い。もちろんストーリーはデタラメです。でもエネルギーはやっぱり凄い。日活アクションと東映ヤクザ路線をミックスしているところがいい。今回は歌謡曲も流れ、ちょっとメロドラマ的でもありました。
*<96>「オーメン ミレニアム」
クラウス・クノーゼル監督。フローリアン・フィッツ。ジョフィ・リーズ。ピーター・フィッツ。
1998年、アメリカ=ドイツ。
クリストフ・ゴッドワルド原作「ジョン・シンクレアー」を映画化。
悪魔祓いをする刑事、ジョン・シンクレアーはケルンで起きた女学生の事件を追う。そこに邪悪な意図を見抜くが、悪魔の花嫁は連れ去られる。タイムリミット寸前まで、悪との戦いが続く。
SFXを駆使し、現代風のスリラーとなっている。残念ながら恐怖感も高揚感もない。作品の出来は、技術ではなく作る人間の問題であると言えば凡庸すぎるか。
■
2000年 見逃しビデオ館 7 へ ■
見逃しシネマ館 1999〜2003 トップへ
■
シネマサイトのトップページに戻る